勝訴!! ご協力・ご支援ありがとうございました。


下記の報道のごとく、名古屋の男性がセクハラにともなう二次被害で大学を訴えていた訴訟は、2006年9月8日に高裁で判決があり、勝訴しました!!  ご協力ありがとうございました。

わたしも傍聴に行きましたが、判決を聴いたとき、原告以上に喜んでしまいました。もちろん、原告の方も大いに喜んでおりました。

今回の裁判は加害者を訴えた裁判ではなく、相談員や大学による2次被害や相談としての不適切な対応を訴えたものです。
思うに、この判決の1つ目の意義は、相談員や大学はセクハラ相談に対し適切に対処しなければならないことを法的に指摘したこと。
2つ目は、男性もまたセクハラを受けることを自明のこととして認定していること。
3つ目に、相談員の臨床心理士の倫理義務違反は、法的な処分の対象になりうるという司法判断を示したことにあると思います。

以下、報道です。
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読売新聞オンライン(2006年9月9日 読売新聞)

「セクハラ相談に不備」1審判決変更 名古屋高裁 名城大に賠償命令」

名城大学(名古屋市天白区)の元学生だった愛知県内に住む男性会社員が、当時の指導教官らから受けた性的嫌がらせについて大学側に相談したところ、不適切な対応をされ、精神的苦痛を受けたとして、500万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が8日、名古屋高裁であった。

満田明彦裁判長は「臨床心理士の相談員が、守秘義務に違反して上司に相談内容を報告するなどしたことで、男性のプライバシーを侵害した」として、原告の訴えを棄却した1審・名古屋地裁の判決を変更し、大学側に80万円の支払いを命じた。

判決によると、男性は2001年12月、当時の指導教官らから、自身の性的プライバシーについて度々からかわれたことから、02年1月に大学の学生相談室に相談した。

臨床心理士の女性相談員は、大学のセクハラ対策指針に反して、男性の同意を得ないまま調停を開始するとともに、守秘義務を破って上司に相談内容を報告した。男性は、調停委員会の事情聴取で、委員から「自らの落ち度が嫌がらせを招いたのではないか」などと指摘される二次的被害も受けた。

判決について同大学の久保全弘学務センター長は「学内で検討の上、教育機関として誠意を持って対応していきたい」とのコメントを出した。

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(注)以下は過去の参考資料です

裁判の傍聴のお誘い

性被害者を支援する立場にありながら、守秘義務違反をしたカウンセラーの倫理性を問うなどの裁判があります。
どうぞ傍聴へおいでください。

※以下、メルマガ「IF通信」より転載です。

今回のIF通信(2006.7.11)では、男性サバイバーが起こした裁判(9月・名古屋・二審)への傍聴のお誘いです。

前回(6月30日)の公判では書類審査などが行われ、いよいよ9月に判決が出る運びとなりましたので、ぜひ多くの方の傍聴をお願いします。
当日の概要は下記の通りです。

なお、わたし(くろたけ)も不都合がない限り、傍聴に行く予定でおります。
また、どなたでも傍聴できますので、裁判所へ足を運んだことのない方も、後学のためにぜひおいでください。

★ ☆ ★ ★ ☆ ★【裁判傍聴のお誘い:転送歓迎】★ ☆ ★ ★ ☆ ★ ★

性被害者を支援する立場にありながら、守秘義務違反をしたカウンセラーの倫理性を問うなどの裁判があります。どうぞ傍聴へおいでください。

◆判決の日時:9月8日(金) 午後1時10分から。

◆場所:名古屋高等裁判所 1001号法廷。
 ・住所:愛知県名古屋市中区三の丸1−4−1 電話:052-203-1611(代表)
 ・交通;地下鉄名城線「市役所」駅下車5番出口から西約550メートル、
     または地下鉄鶴舞線・桜通線「丸の内」駅下車1番出口から北東約350メートル。
 ・ホームページ:http://www.courts.go.jp/nagoya-h/about/syozai/index.html

◆裁判の概要:名古屋地方の大学で、ある男性の学生が教師や上級生よりセクハラを受け、それを学内のカウンセラー(臨床心理士)に相談したところ、そのカウンセラーが相談内容を勝手に漏洩し、結果、甚大な二被害を被ったという事件がありました。

この事件について、大学およびカウンセラーの守秘義務違反・倫理違反を問う民事裁判が行われています。
被害を受けた当事者の方より、支援のために多くの方々に傍聴していただきたいとのお知らせをいただきました。

わたし自身も直接、当事者の方にお会いしてお話をお聴きしました。
性被害では一次被害より、二次被害の方が大きな被害をもたらすことがあります。それゆえ、これからの援助のあり方を考えるためにも、また二次被害防止のためにも、たくさんのことを気づかせてくれる重要な裁判になっていると思います。

当日は、高裁(二審)での判決言い渡しが行われため、短時間で終わる可能性があります。
当事者の方も傍聴を歓迎しておられるので、わたしたちもできるだけ支援をしたいと思います。どうか当日ご参集ください。

◆傍聴に行かれる方は、連絡は不要ですので直接裁判所へおいでください。

◆当事者の方はブログ(下記)を開いており、事件の詳細が分かります。励ましや応援を、どうぞお願いします。
  http://blogs.yahoo.co.jp/akirapap

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